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 目覚ましの音と共に目を覚ますと、自分が泣いていることに気づいた。  急いで涙を拭い取ると、ベッドから起き上がり、ソファを見た。  流斗の姿はどこにもなかった。  ベッド脇に置いてあるスマートフォンを手に取ると、snsのお知らせが表示されている。アプリを開いて確かめると、流斗からだった。  "昨日はありがとう   悪いけど今日は先に大学行くな、   鍵は新聞受けから入れておく"  まだ7時前、朝が苦手な流斗にはあり得ない位の早起きだ。1限目が始まるのは9時過ぎ。  私と顔を合わせたくなかった?  それとも誰かと約束でも?  三奈木先生?  ふと、昨日の夢が気になった。  中学時代の思い出と一緒に最後は非現実的な言葉が混ざっていた。  "詩音、愛してる"  なんて、流斗が私に言うわけがない。  snsアプリを見ると、未読がもう1件あった。  昨夜送られてきたメッセージ、送り主は黒木くん。  "今日、上ノ宮教授の体験型夏季特別講義の説明会が開催される。もし興味があるなら北棟の上ノ宮教授のゼミ室で16時から開催される予定"  "厳島さん、待ってる"  スマートフォンのカレンダーアプリを開くと、16時からの予定は特に何もなかった。  再び、snsアプリを開くと、メッセージを送った。  黒木くんにじゃない、愛菜に今日の予定を確かめたかった。  愛菜からの返答を待ちながら、私は朝の支度を済ませた。    
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