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プロローグ
あの子は君ではない。
君であるはずがない。
君はあの日永遠の眠りについたのだから。
※※※※※※
微かな風が吹くと、草木が揺れる音が感じられる。
私は美しい君の墓場として選んだ場所をもう一度じっくりと見渡す。
真那月湖の水面に反射する月の光は美しい。
だけど私は其れよりも美しいモノを知っている。
美しくて残酷なモノ……
それは君。
雲が真那月湖を覆い被さって、私はまた闇に呑まれていく。
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