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「それでもいい。俺のこと好きじゃなくても俺の側にいてくれるだけで。」
充くんはすがるように俺の袖を握り締めた。
「充くんの気持ちは、幻想なんじゃないかな。」
「な、そんなことない!若頭だからって言っていいことと悪いことがある!」
「優しくされて好きになった気でいるだけだよ。彼を俺に返してくれるね?」
「…。」
充くんが黙ってしまった。
若の気迫は凄かった。
俺も黙ってしまうくらいに。でもこういう若も愛おしいんだ。俺は。
そして、俺は若の組に帰ることになった。涙ぐむ充くんが少し可哀想だったけど、やっぱり若を愛してる。
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