17人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
最初は何で俺がヤクザにって思ってた。
だけど、だんだん若について一緒にいるうちに俺と2人きりのときにだけ、柔らかく笑ってくれていると気がついた。
だんだん心開いてくれていると。
俺も若に心開いていた。
若にだけ。
若のためだったら、俺はヤクザでいていい。
「好きな人とかいないのか?」
「な、なんです若、急に?」
「いや、君はしばらくここにいるけど、女性の話を聞かないなと。」
「若はさぞモテてるんでしょうね?」
「仕事が忙しくて、それどころじゃないよ。」
「俺も好きな女性なんていませんよ。」
好きな男ならいるけど。
それは、叶わない恋だった。
最初のコメントを投稿しよう!