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 むかしむかしあるところに、アリスというお姫様がいました。  アリスは元気で明るいむすめでした。ですがだれも、アリスのお世話はしませんでした。それはアリスのお母さん、王妃様がそう命じたからです。  王妃様はアリスに冷たくて、むかんしんな人でした。それでいて、まわりの人がアリスのお世話をすることを、きらいました。またアリスのお父さん、国王様も、アリスにとてもきびしい人でした。  アリスはお姫様でしたが、お父さんの言いつけで、剣のれんしゅうをしていました。  アリスは女の子ですから、剣のれんしゅうなんかより、お花をつんだり、本をよんだりすることのほうがすきでした。  でも、お父さんに逆らうことはできません。国王様のめいれいは、ぜったいだからです。だから、アリスはいやいや、剣のれんしゅうをしていました。    
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