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相縁奇縁
アイエンキエン
朝、魔王に捕まるとその1日はどー…んより
何かにつけてイチャモンつける魔王には困る
〝あのですね、私何か嫌がることした?〟と、真っ向勝負したら、な、な、なんとッ
〝あぁ〜?何言ってんだ。お前が気になって仕方がないからだろ。ありがたく思え!〟って
…いやいやいや、ニュアンス的にそれは〝好き〟っていう感情なんじゃないのかい?
私の事を魔王が好きだとぉ—?そして何故に脅されているように感じるのは私だけかい?
今すぐ逃げたい‼︎
真王なんていう〝魔王〟に捕まったらと思うと、身の危険を感じる…兄様二人に捕まるよりも比べものにならない底知れないものを感じる…
なのに体格差から腕を取られた——ッ
〝バカ、何捕まっちゃってるんだ自分。きっともうこの先、魔王からは決して逃げられない〟
魔王から、〝照れるな。覇那、お前、俺の事好きだろ?なっ?〟って、当然のような流れにめまいが……。〝私が好きなのは魔王じゃなくて伊達先生が好きなんだってば‼︎〟って言ったのに完全無視
それから魔王は、〝あっ、それと明日、仕事終わったらメシ行くから空けとけよ〟と、爆弾を落としていった
〝明日?明日だと?ダメダメ、明日は誕生日だから家族がお祝いしてくれるんだって———〟って、ヤツにはこの声は届かなかった‥‥
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