名前

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「おまたせ、お茶持ってきたよー」 「ありがと宇野ちゃん」 「…大地、こっち来て?」 ベッドに座り込んだ宇野ちゃんが、強くない力で俺の腕を引っ張った 抵抗もせずに身を任せると二人してあっさりベッドに倒れ込んだ 「…好きだよ」 俺に向けた言葉じゃない 俺の後ろに重ねて見ている、大地に対して向けた言葉だ それでもつい、「俺も好き」と言いそうになるくらい嬉しくて それくらい愛していて、 それくらい、心をえぐる 「…こうた、今日反応悪くない?」 「あ…ごめ…」 「何?俺にヤラれるの嫌になった?」 「違う!そうじゃなくて…」 名前を呼んでほしかった 大地じゃなくて俺の名前を 「こうた」、って 大地の名前を呼ぶときみたいに、優しく呼んでほしかった 「なんか興冷め…今日は尻いいや。代わりにフェラして抜いてくんない?」 「…分かった」 「…流石こうこう。ありがとー」 言うことを聞いたときにだけ、少し乱雑に、優しく頭を撫でられる いつもこれに騙される
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