名前

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行きはあんなに暑かったのに、夜ってこともあって外が寒い 『…大地、こっち来て?』 『愛してる…大地…』 愛してるとか、言われなくていい 好きって言ってほしいとか 愛しそうな目を向けてくれとも、願わないから 「俺を抱いてるときくらい…俺の名前を呼んでくれてもいいじゃん…」 好きだ 宇野ちゃんのことを愛してる それだけだった 伝える気なんてなくて、ただ友達として過ごして、いつか忘れられたらって思っていた セックスしてるのにキスはしない…名前も呼んでくれない… こんな行為になんの意味があるのか、時々分からなくなる 外は寒いのに、目が熱くなって涙が溢れた 「分かってるよ…俺は大地の代わりだから…抱かれてるときこそ…宇野ちゃんは俺を大地って呼ぶんだ…」
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