嫌いな人

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嫌いな人

名前は宇野あゆむ 彼女なしのセフレ多数 好きな人は、小原大地 嫌いな人は… 「おはよう宇野ちゃん」 坂本こうた 最初は嫌いじゃなかった 一緒にいて楽しいし、まぁ顔も可愛いし なにより、こうたは俺のことが好きだから 俺は俺のことを好きな人は基本みんな好きだから、こうたのことも嫌いじゃなかった むしろ好きな部類に入っていたと思う 『宇野ちゃん、俺さ…こうたのこと好きなんだよね…』 大地の好きな人が、こうただって分かるまでは 俺が好きになって、欲しいと思ったものが手元に来なかったことなんてほとんどなかった 事女に関しては尚更なかった 顔はそれなりに女受けするし、コミュ力もある方だから 喰いたいって思って喰えなかった人は殆どいなかった それだって性欲のためだったし、身体が好きでも、本人自身を愛したことはなかった そんな俺がやっと好きになった人で 男だから慎重に行こうと思って 手を出さないようにしていたら ぽっと出の分際で、俺の大地を横取りしていった だから、復讐のつもりで手を出した 『セフレになってよ』 嬉しさと困惑、悲しさが入り混じった顔が見れた 罪悪感は、微塵もなかった
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