1つ目の魔法

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1つ目の魔法

「理想…うーんと。ケーキを丸ごと食べてみたいなぁ。お母さんもお父さんもいつもいけないって言うから。」 すると千代の目の前に自分の身体の大きさと同じ位の大きなケーキが。 「うわー!凄い!」 千代は全身クリーム塗れになり、泳ぐ様にケーキを食べ始めた。 「うーん、お母さんやお父さんは意地悪。こんな美味しいものを駄目なんていうの!」 夢の中で千代はお腹いっぱいになって眠ってしまった。 「…あ、お腹いっぱいになって寝ちゃった。続きを食べよう!」  千代はまたケーキにかぶりつく。するとちょっと異変が。 「!?…痛い!…歯が痛いよ!」  「もー、虫歯よ治れ!」  千代は頬を擦りながら唱えると痛みは引いていった。 「さぁ…つづ…。」 千代の魔法は朝日で消えてしまった。 「…あぁー、もっと食べようと思ったのに。」  ピンクのベッドの上でむくれる千代。その後ふと思い出して頬を擦る。痛みが無いことを確認するとか少し安心して、朝の歯磨きをしっかりとした。
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