光源氏が生まれる前の話

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やがて、桐壺の更衣は床に伏すようになり、宿下がりを申し出るようになりました。 実家に帰って療養したいというのですね。 しかし、帝は愛しさのあまり嫌がりました。 桐壺の更衣はどんどん体調を悪化させ、とうとうなくなってしまいました。 この最期のシーン、めっちゃ切ないんです。 日本には、穢れを嫌う風習があります。 女性の生理や怪我、死がそれに当たります。 宮中は神聖なものとされ、そこで死ぬことは許されませんでした。 そのため、桐壺の更衣も死ぬ間際宮中から去るのです。(大河ドラマの平清盛にも同じようなシーンがありました。めっちゃ泣けた) 帝は、「死ぬときは一緒と言ったではないか」と縋ります。 縋る系男子っていいですよね。
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