光源氏が生まれる前の話

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◆第1帖 桐壺 源氏物語は、とある女房が語っているという体で描かれています。 あ、女房は、奥さんのことじやないですよ。 女房というのは、貴族の侍女、宮中の女官のことを指します。 房は、厨房などにも使われるように、部屋のことを指します。 雑魚寝するような下っ端の侍女ではなく、自分の部屋がちゃんとある身分の高い侍女というわけです。 貴族の愛人のようなこともしていたとか…これは別の話。 当時は高貴な人の名前を直接呼ぶことはなかったため、作中では、○○の君とか、○○の女君とか通り名のようなもので人物が表現されています。 はっきりとした名前が書かれてないので、出世すると名前の表現が変わっていたりして、現代人は誰と誰が同一人物!?と戸惑います。 また、女房が語っている形式なので、ふわっと濁した表現をされることもあります。
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