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  翌日、ノアは宣言通り朝食もそこそこに出かけていった。仕事に向かう姿は初めて見たが、騎士らしくきっちりとした服に、帝国のシンボルが刻まれた剣を腰に差していた。表情もどこか凛々しく、彼が生半可な騎士ではないことがうかがえる。以前、何度戦場に立ったことがあるか聞いたことがあったが、それに到っても機密情報であると断られた。   遅れて朝食をとろうと食堂向かうと、入り口の直前でルイと鉢合わせた。     「セオ様、おはよ」     「おはよう。いつもより早く起きたんだな」     「ノアさんの仕事着が見られると思ったんだけど、やっぱり間に合わなかったみたい」     ルイは眉尻を下げて残念そうな顔をする。     「ルイはまず、その寝坊癖を直さなくてはいけないな」     「からかってるの? 昨日呑みすぎてなければ、絶対に間に合ったんだから」     ぷりぷりと効果音が出そうなくらい可愛らしく怒る彼をなだめながら、並べられた朝食を食べる。     「今日の予定は?」     「朝食後に騎士たちが来る。皇太子殿下が手配してくださった騎士だそうだが、顔を合わせておくにこしたことはないだろう」     「信用できないってこと?」     ルイは食事の手をとめて不安そうにする。     「そうわけではない。ただ選別する時間が十分ではなかったとかで、見慣れない者もいるらしい」     「知らない人が屋敷を警護するんだもんね。僕も一緒でいいかな?」     「もちろん」     二人は目を細めて笑い合い、食事を再開した。
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