愛しい

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※  どうしようかな。これ以上焦らしたら、怒るかな。  でも、もっと、どろどろになって、求めてくれるなら、それも見たい気がする。 「……陽斗さん……可愛い……」  ちゅ、と首筋にキスして、びくっと震えるのが可愛すぎると、もう何度目かにそう思った時。 「……も……っやく……」 「うん?」  なんて? と思いながら顔を見ると。  ムッとした顔で、涙いっぱいで睨みつけてきた先輩は。 「これ、入れ、てよ……」  手で、オレのに触れてきた。  そうくるとは思ってなかったから、かなりびっくりして、硬直してると。 「つか、自分のが、限界じゃん……もう……オレ、いいから……」  見てる目の前で、涙が零れ落ちる。ゾクリとした感覚が、体の奥で沸き起こって、一瞬で自分の余裕がなくなったのが分かった。  つか、もう無理……。  ……勃ちすぎて、痛すぎる。   「……ちょっと、陽斗さん、悪いんだけど……」 「……っ……?」 「おさまらなそうだから……覚悟してて」  そう言いながら指を引き抜くと。ん、と震えてから。 「……も、してる……」  震える声で、そんな言葉で返してくる。  ……ほんと。もう。  ――――……我慢して焦らすとか。無理だった。 「陽斗さん、後ろからのほうが楽かも、だけど……」 「……ん……?」 「顔、見たい」 「……うん。オレも」  上がった息を、ふ、と抑えながら、クスッと笑ってそう言う。  ……可愛すぎるんですけど。  枕を腰の下に入れて少し上げさせて、脚を開かせる。恥ずかしそうに顔を背けてる姿にまた煽られながら、そこに押しあてると、びく、と震えて、体に力が入った。 「……陽斗さん」  体を押し上げて、キスで唇を塞ぐ。舌を絡めて、優しくキスを繰り返していると、ふ、と強張りが緩んでくる。 「――――……ン……っ」  ゆっくり、中に入れていく。  前も、そうだったけど。きゅ、と締め付けてくるみたいで。  ヤバいくらい、気持ちいい。 「……んっ……は――――……」  指で触れた、中の気持ちいいところを擦るみたいに中を突くと、切れ切れな喘ぎが漏れる。 「……ぅ、んっ……あ」  何度か繰り返していたら、びくん、と震えて、手で触れてたそれが達したのが分かる。 「……イけたね」 「……っん……っ」 「陽斗さん、気持ちいい?」 「……っ……うん……」  こくこく、小刻みに頷く。  あーほんと、素直。可愛い。 「今んとことさ……」 「……? …… っ……あ……っ!」  少し奥まで、突き入れると、びくん、と仰け反る。 「奥、と……」 「……ひぁ……っ……あ、ンっ……」 「……どっちが、好き?」  奥まで入ったところで動きを止めて、先輩の頬に触れる。  仰け反ってた顔を戻させて、キスを重ねる。  奥から抜かずに、中で刺激すると、「んん」と甘い声が喉の奥で漏れて、キスの間から、零れていく。 「ね、陽斗さん……どっち?」 「……っんん、あ……ッ」  舌を絡めながら、また腰を動かす。 「……ど、ちも……好、き……」 「――――……」  うわごとみたいに、涙目でオレを見上げながら、そんな風に言われると。  ……はー。理性、消え去りそう。  いつもだけど、ほんとにこの人、色々、ヤバい。 「……陽斗さん」 「……っ ……?」 「オレに、しがみついててくれる?」  そう言うと、素直に腕が回って来て、ぎゅ、と抱きつかれる。 「……つらくなったら、爪、立てて?」 「…………うん」  はぁ、と息をついて、頷いたのを確認してから。  緩く、突き上げ始める。 「……ン、ン……っぁ、あ……っ……」  ああなんか。ほんとヤバい……。  しがみつかせてしまったせいで、喘ぎが耳元で聞こえる。  ……興奮しすぎて、こっちが、頭おかしくなりそう。 (2022/12/4)
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