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悪役令嬢の前世
わたくし、田中 瑠衣の人生は、平々凡々、そんな感じだった。
ただ、大好きなゲーム関連の会社に勤めたものの、ブラックで、そりゃあもう三徹はしないと寝させてもらえないくらいのブラックで…。
その会社での試作品ゲーム、【光の国へようこそ】とかいうゲームを一晩で隠しルート含めクリアしてこいと言われ黙々と1人、ビール片手にクリアしていた。
たしか、ヒロインがあまりにも無自覚天然少女すぎてイライラしたり、政略対象の行いに激怒したり、、、、
それでもやり続けれた理由としては、悪役令嬢役の1人が私と名前が似ていた上にかっこよかったからである。
隠しルートも大変面倒ながら、ヲタク友達に愚痴りながらクリアして。。。。
疲労と食欲不振であっけなく死んでしまったらしい。
昔から、実の母に体が丈夫すぎるのだけが取り柄だと散々言われた私だが、流石に敵わなかったみたいだ。
そして、今。私は転生した。
どっかの貴族のお偉いさんのとこらしい。あぁこわ
赤ちゃんの頃から記憶があった私としては、思い通りに動かない手や足にイライラはするものの、わりと(いやかなり)この生活を気に入っていた。
(今度は120歳ぐらいまで生きたいわぁ)
前世の年齢+100歳である。
そして言い忘れたが、今日、私に弟ができるのだ。
前世ひとりっ子の私としては、生まれ変わって兄がいたことにすごく喜んだ。兄弟が欲しかったのだ。
ちなみに私の名前は、ルイス・ロゼリアル。公爵家だ。
父が宰相、母が宰相補佐。10歳離れた兄は、すでに完璧な水魔法使いである。
この世界は、魔法が使える人間がいるらしい。使えない人間もいるけれども。
便利だよね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そして、日本語となんか認識が違うような英語も、たくさんあった。そりゃあすっごく混乱したよ。
魔法には、炎、碧、土、闇、光、水、 って感じの六属性ある。(らしい)
属性は1人ひとつ、それに伴って属性対応の『祝福』も変わってくる。あ、祝福って必殺技みたいな感じ。
上の説明からわかるように、1人の人間が複数の属性を持つことはない。(まあ300年に一回の頻度で王族に2属性持ちが現れるそうだが所詮その程度だ。)
属性の希少価値が上がれば上がるほど、国に大切にされるって感じ。
1番珍しいのは光ライティ。これはダントツ。次に珍しいのは闇ダークサイド。残りは同じくらいかな。
光?光を「ライティ」と発音、、、、、、、、、、、、なーんか聞いたことあるんだよね。なんだったけ…
(まあいっか!そんなこと!)
※この流れを1年間ずっとやっています。
いつもいつも、何かを忘れてるような気がするんだよね〜
「ルイス!ルイス!生まれたぞ!早くこい。」
きゃあびっくり。急にその話題にならないでいただきたい。
「あーこ、あーこ。(だっこ、だっこ)」
そのまま先ほど説明した兄ロイスに連れられ、母親の部屋へと向かう。
その日が、今世の自分の運命の日ということも知らずに……。
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