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娘のユウコはソファーの上で丸くなって寝息をたてていた。 部屋の電気はまだついたままで、ソファーの周りには漫画本や携帯ゲームの類が散乱している。 どうやら母親の帰りを待って漫画でも読んでいるうちにいつの間にか眠ってしまったらしい。 ユウコはまだ六歳でつい最近やっと小学校に上がったばかりだ。 それでいて、彼女はいわゆる鍵っ子だった。学校が終わると誰もいない家に一人で帰ってきて、それから夜遅くに母親が帰ってくるまでずっと一人で過ごす。 もう少し昔だったら、こんな小さな子供に寂しい思いをさせて……と周りの顰蹙を買ったかも知れない。 だが、ユウコは非常に手のかからない子供で、ずっと母親が側についてやらずとも大抵のことは勝手にやった。 夕飯は冷凍庫に用意してあるレトルトの食品を解凍して食べていたし、母親から何も言われなくても宿題だって毎日しっかりこなした。そして、それらが終わると母親が帰るまでずっと一人で大人しくテレビでも見ているのだった。
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