いくつになっても

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いくつになっても

やばい。 やりすぎた。 後悔はしていない。 でも—、 真面目にいろんな意味で恵実をなかせまくってしまった。 ぶっ飛んでたけど色々覚えてるてか忘れたくないし。 恵実がシャワーを浴びたのか、 お風呂からドライヤーの音がする。 恵実はどんな顔してるんだろ? ふと興味がわく。 絶対照れてうまく話せなくなってる。はず。 寝室を出るとちょうど恵実が風呂から出てくる 「あ おはよう」 思ったより普通。 なんか面白くない。 「楓人君もシャワーしてくる?そしたらパン焼いとくよ」 むちゃくちゃ普通じゃね? あれ?俺ゆめみてた? 思わず恵実のそばに行って、 襟ぐりを引っ張る。 「ちょっと!痛いよ」 「ごめん」 確かに服の下には俺のつけたがいくつか散らされていた。 「…シャワーしてくる」 シャワーしたら— 「っ!」 しみる。 昨日恵実がひっかいたんだ。 背中にみみずばれがある。猫かよ! でもなんか嬉しい。 夢じゃなかった。 ドライヤーしてキッチンに戻るとパンのいいにおいがする。 「即席のコーンスープだけど許して」 と笑う恵実が、そっと腰をさすっている。 あぁ、それも俺に愛された証。 ほんとごめんなさい…。 「いや 無理させちゃったし 朝飯あるだけありがたいです」 そういうと急に真っ赤になる恵実。 あ、やっぱり照れてたんだ。 「恵実」 「なんか私、楓人君の彼女なんだなって実感した」 「ふふ」 「あんまり欲張らないように気を付けるけど、 いっぱい好きだからわがまま言ったらごめんなさい」 「欲張っていいんじゃない?」 なんかやっと俺の余裕が取り戻せた気がした。 「俺も恵実のことちゃんと大事にするから」 ていうか俺めちゃくちゃやきもちやきで独占欲あるの知らないんだろうな? 「もう一回だけ、キスしていい?」 「お、彼女になったら急に積極的」 、また真っ赤になる恵実。 「が、我慢します」 チュ…。 うつむきかけた恵実にキスしてあげる。 おどおどするのがまたかわいい。 先に好きになったのは恵実のほうだけど、 深く溺れてるのは俺のほう。 でもそんなこと教えてやらない。 ずっと俺にほれててほしいから。
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