くじ引き部屋の一夜

　修学旅行の遊園地。

　朝からパークに入って、クラスメート5人でグループになって楽しむ。

　ジェットコースターやお化け屋敷、それは、楽しすぎて楽しすぎて楽しすぎたのだけど、俺の問題はこれから。

　遊園地が閉園した今からだ。

　くじ引きで決まった503号室の部屋。

　相部屋になる2人は隣のクラスで、全然知らない名前だった。

　相手の2人は同じクラス同士だし、仲がいいと直感的に見ている。そうしたら、1人だけクラスが違う俺は、はみ出しものだ。

　つまらない夜になりそうだなとため息をついてエレベーターに乗る。

　5階に到着して、エレベーターのドアが開いた。

「じゃあな充(みつ)、また明日下で集合な」

　エレベーターのドアは閉まり、クラスメートは行ってしまった。

　仕方ない。

　今夜だけ我慢しよう。

　部屋に入ったら、お風呂に入ってさっさと寝ようと決めていた。