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「私だって人を教えられるほど、賢くないし」
「けど、1年の時の学年末テストは、お前クラスで3番だったじゃん」
お前のおばさん、この前言ってたぜ、と徹が付け加える。
「え、そうなの?! 加恋賢いじゃん!!」
横から入ってきた由夢を、私はとりあえず放置する。
「それは高校1年生の頃の話でしょ。2年生になってからは私も勉強苦戦しているし、無理だって」
「そんなこと言うなよ~、加恋、お願いだってば」
中間テストまでの2週間だけでいいからさ、そういいながら泣きそうな顔で徹が頼み込む。
「だから、ダメだってば……」
徹のショックを受けた表情に、私は少し動揺する。
「加恋、俺今本当にピンチなんだって……」
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