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 印象だったのは、その花言葉。  黒いチューリップの花言葉は、確か__________ 『僕を、忘れて』  あいつの声が聞こえたような気がして、私は慌てて振り返る。 「え……?」  だけど、やっぱりそこには誰もいない。  そっか、そりゃそうだよね……。  あいつが、いるわけないじゃん。 「馬鹿かよ、私……」  堪え切れない涙が落ち、缶に落ちて音を立てる。  ……あれ?  下に敷かれてる紙に何か書いてあることに気付いて、私は息を飲んだ。
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