3号室☆更紗さま

1/2
前へ
/41ページ
次へ

3号室☆更紗さま

2階の廊下、白い扉の前に立っていたのはスラリとした女性です。 シェアハウスの各部屋の扉はそれぞれ違う色をしています。 部屋の造りはワンルームにユニットバス、トイレ、洗面台、ちょっと大きめのクローゼット兼用収納庫が備え付けてあります。 部屋のレイアウトは自由です。 みんなそれぞれ個性豊かなお部屋造りをしています。 少し開いた白い扉の中はクリームと淡いブルーを基調としたフワフワな可愛いお部屋でした。 白い扉には[2号室☆瑞希]と書かれています。 「あら、たばにゃん、おはよう」 その扉をパタリと閉じて、サラサラ髪の女性が挨拶をしてくれました。 「おはよーだじょ」 「朝から大きな音でビックリしたねー♪」 クスリと笑いながら腰を下げて撫でてくれます。 紺色のスラックスにブルーストライプのシャツ。 彼女もまた出勤のようです。 「瑞希さんは朝ご飯食べて行かなかったじょ。お腹空くじょ?」 「あははは、そうだね。でも大丈夫だよ、ミズキンダはきっと途中で買って食べるだろうから」 彼女は明るく笑顔でひょいっとたばにゃんを抱え、立ち上がって自室である黄緑色の扉の閉まりを確認してから1階へと降りました。 扉には[3号室☆更紗]と書いてあります。 65d94bd4-8c11-403f-9df7-50171fb7c2d3
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加