now and then

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 一時限目が終わり、先程の事が今になり感情が立ち込めてきて、  その感情から逃げるようにトイレに向かった。  個室に入るなり、私は一人で泣いた。  なんで私だけこんな目に遭わなくちゃいけないの、  その言葉が一人泣く私の脳裏でただただ繰り返され、  繰り返せば繰り返す程に、目からは涙が立ち込める。  そして気づけば二時限目のチャイムが鳴った、  私は急いで出ようと思ったけれど、  涙の跡でアイツらに気づかれる事を躊躇っているうちに、  私は勢いよく個室から飛び出て、  昇降口まで走った。  その時の私は気が気じゃなかった、  ただあるのは逃げ出したいと言う一心だった。  下駄箱まで着き、靴を手に取ったその時、  偶々担任の先生が通りかった  「お前何してんだ」そう少し強い口調で言った  私はただ  「今日は帰ります」そう話すと。  『は?どうして?』  「特に理由はないです」  『お前ふざけてんのか?理由も無しに帰らさせる訳ないだろう?』  「ふざけてるのはそっちでしょ」と浮かんだままに話してしまった  それを日切りに私の感情は制御できなくなってしまった。  『お前誰に向かっていてんだ』  「誰に向かって?よくそんなっ事が言えるわね、   私がいじめられてるの知っていながら、見過ごす大人が」  『お前いい加減にしろよ。ちょっとこっち来い』  「嫌だ私はあんたみたいな人間の指図を受ける気は無い、   じゃ。」  『お前な』私はその言葉を無視してただ校門に向かって歩いた。  「ハアースッキリした〜。」そう背伸びをしながら  心の中でもう来る事はないと確信して、  少し笑った。
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