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半世紀以上も前のモノクロ映画のミステリー。
バッド・エンドの結末が、観ていて嫌になった。
映像を消すと時計はすでに翌日で、眠るだけなのに眠れない。
見たことのない大きな月が、荷台に座る僕を見下ろして照らしていた。
もう寝よう。あなたを夢に見たいから。
*
遠距離恋愛。突然対面したら、あなたは驚くだろうか。
ただあなたを目指し、恋心を抱いて越える地平線。
石畳の道進むトラックは、このときだけの異世界を感じさせる。
◆
朝もや煙る早朝に青い鳥と鬼ごっこ。
故郷から衝動的に飛び出した日のことを思い出した。
あの日から今に至るまで、あなたへの思いは変わらない。
知らない言葉の行き交う地で、心は張り裂けそうなほど高ぶっている。
*
異国情緒の都市のただなかで、あなたを思い出した。
不思議な香りの異国の風は、心地よい安らぎを感じさせる。きっとあなたに近づいているから。
対面し、僕は今よりずっとあなたを好きになるのだろう。
END.
Thank You!
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