アナザーストーリー

3/6
前へ
/6ページ
次へ
【キュートな彼の仕留め方♡】 学校終わり、寮に戻る最中で俺はとある雑誌に目をつけた。購買にあるよくある恋愛ものの雑誌で、女子ウケが強そうな代物。 【これで決着!キュートな彼の仕留め方♡〜素っ気ない彼もこれでイチコロ♡ドッキドキの包丁付録付き!〜】 【キュートな彼】 (合ってる⁈) 【素っ気ない彼】 (合ってる??!) 俺は衝動買いしてしまった。普段の俺なら絶対スルーしているが、アイツが余りにも脈無しの反応しかしないものだから焦っていたんだ。 付録はキッチンに置いた。 【プレゼントを渡して大好きアピール!意味もしっかり考えてね!おすすめはお花♡】 (花…花か。詳しくは知らないが、薔薇が確か…愛してるの意味だったよな。) 【林檎を潰して、力の差を見せつけよう!逃げたらこうなるゾ♡】 (潰す⁈流石にそれは不味いだろ‼︎) (いや待てよ…体育祭で俺の勇姿を見せるって手があるな。) 【頸動脈を切って、ハートを貫け♡これでズットイッショダヨ?】 (ヤンデレじゃねーか‼︎) (一応これでも参考になったか…なったか?) (まぁいい…要は金だけじゃ駄目って事か。相合い傘とかパンを咥えて走った方が良いのか?) 俺は後日、薔薇を買った。 モブどもの話 『なんか鬼塚がパン咥えて走ってた……。』 『は?ガチで?』 『怖〜。』 『奇跡的にぶつからなかった……ぴえん』 『おーよちよち。怖かったでちゅね〜。』
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加