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五丁目さんも勝率は良くないけどゴスロリ浴衣のせいか、子供たちに囲まれている。うたうものさんは、自ら立候補して子供たちに声をかけている。
俺らにょたチョコ男子モデルはちゃんと仕事しているんだ。その横で親父はイチャついている。
「母さーーん! 焼きもろこし食べよう! 飲み物はラムネでいいかい!?」
母さんはニコニコと親父の好きにさせている。なんだかんだ言って母さんは親父を立てている。怒ったらめっちゃ怖いけど普段の母さんはそんな感じだ。
「ちっ」
それを面白くないのか、伊織先生が舌打ちしまくっている。
「瑠璃のお母さんを招待したら、こんなものを見せられるとはな……」
伊織先生はぶつくさ文句言っているか相手にしないに限る。せっかく盛況なのに余計な問題を大きくする必要はない。
ちなみにこの夏祭りは、何かとPTAを敵に回してそうなにょたチョコ男子が、親御さん方に媚びを売るために始めたものだ。その筆頭が伊織先生だが、PTAを敵に回しそうなイベントを思いつくのも伊織先生だ。触らぬ神に祟りなしだ。
ほんもの女子や大や徹に本乃編集長にアッキー&マッキーも伊織先生をシカトしている。関わればトラブルになるの分かりきっているからな。
「瑠璃」
てか思ったら俺、呼ばれちゃったよ……。流石に呼ばれたら行かない訳に行かないので……。
「伊織先生、何?」
伊織先生は指をクイックイッと曲げて俺を呼ぶ。近寄りたくないのになぁ。
俺が近付いていくと伊織先生はニヤリと笑う。
「親父さん! いいものを見せよう!」
伊織先生はそう言って俺の浴衣をたくし上げた。俺のぱんつが公衆の門前であらわになる。
俺は真っ赤になるが、それを打ち消したのは親父の大声だ。
「瑠璃のパンちらだと!?」
でっかい声で親父が叫ぶものだから、気付いていなかった面々も俺のぱんつを凝視した。
俺はさらに真っ赤になる。この場合は親父にかかと落としすりゃいいのか!?
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