夏よ夏♪とりあえずはしゃぎましょうか♪

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 ドゴォォォォォ!!!!  俺が一瞬悩んだ瞬間に母さんの拳が親父を貫き、親父は宙を飛ぶ。飛んだ親父は伊織先生にぶつかり伊織先生を巻き込んで更に宙を飛び、親父と伊織先生が地に落ちると気絶していた。 「こうすりゃいいのよ」  母さんににこやかに笑ったまま、焼きもろこしにかじりついた。 「おお!」  会場から一斉に歓声が上がる。 「瑠璃、ぱんつ隠しなさい」  俺は母さんに言われて、たくし上げられた浴衣を直す。 「母さん……、ありがと……」  流石に俺でも伊織先生にかかと落としはできないのを知ってか、母さんが即座に判断してくれたのだろう。親父は不憫でしかないが。  夏祭りは伊織先生が気絶している間に完売で終わった。やたら丈夫な親父は早々と復活して母さんとのデートを楽しんでいた。  破壊力半端ない母さんも怖いがタフ過ぎる親父もそれなりに怖い。その血が流れていると思うと俺自身も怖かった。  そして、やっぱり伊織先生は打たれ弱いのがよく分かった日だった。 八月に続くよーー!
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