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それは、とても綺麗な満月の夜のことでした。空の国の港に、大きな白雲の帆船がやってきたのです。
今夜は空の国の子どもたちにとって、夜遅くまで起きていることができる特別な日でした。空の国の子どもたちは、7歳になる年の特別大きな満月の夜、雲の船に乗って、夜空に浮かぶ虹を探しに行くことが許されています。今日は、年に一度の特別な夜なのでした。
港の周囲には子どもたちの好きなお菓子やジュースを売る屋台が立ち並び、星屑のライトで華やかに彩られ、今夜は特別に賑やかです。
7歳になる空の子どもたちは、並んで雲の帆船に乗り込みました。この夜のために、お母さんに一番お気に入りの服を着せてもらった子どもたち。彼らの目は、夜空に瞬く星のようにキラキラと輝いています。
子どもたちが船に乗り込むと、出港の汽笛が鳴りました。子どもたちを乗せた船は、ゆっくりと港を離れて月夜の海へと出ていきます。
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