第七章 想定しない再会

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 どのくらいの時間が()ったか分からなくなっていたけれど、ドアを叩く音に、萌香はびくりとした。  「萌ちゃん……開けるよ」  「はい……」  太一が来たということは、正人は帰ったようだと、少し息をついた。  「萌ちゃんが店出てから、すぐに若い男が来たよ。  背の高いイケメン。モテそうなタイプ。晴斗の父親かい?面影あったけど」  頷いた。  正人に間違いない。晴斗は萌香によく似ているけれど、正人の子供だと分かる雰囲気があった。  「そうです……私に気づいて……晴斗にも気づいたでしょうね。自分の子供とは分からなかったと思いますけど……離れてましたから」  でも、気づいた可能性はあると萌香は覚悟していた。そのことを知りたくて、追いかけてきたのかもしれない。  無関係でいたいから、責任を言うつもりはない。でも、二人は思わない再会をしてしまった。これからどうしたらいいか、萌香はとまどっていた。
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