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女が俺の行動に、ガッカリした様な、力無い声を出した。
構うものか。
コッチはガキには興味ねー。
…って言ったら、俺等もかもしれねーが。
俺はタイプではない女は歯牙にも掛けねー。
奥から、先程とは違うウェイトレスがやって来た。
「ご注文は?」
「ぼ、僕、ミート…」
「どうせなら、私達と同じ物にしません?これ、ジェノベーゼパスタっていうんですけど、美味しいですよ」
「…ミートソース3つ」
俺の言葉に女が不満そうに黙る。
ウェイトレスが復唱して注文を確かめた。
「ミートソーススパゲティが3点。以上で宜しいですか?」
「ああ」
「では、少々お待ちください」
ウェイトレスは伝票控えを控え入れに入れると、厨房の方に去っていく。
「ミートソース、スリー!」
ザワザワした店内にウェイトレスの声が奥から聞こえた。
「た、保ー、ありがと!」
ようやく女から解放された山村が俺に礼を言う。
別に山村の為ではないが、なんか女共と同じ物を食う気がしなかった。
「そっちのお兄さん、タモツくんっていうんですね。私はナナミです。私の正面に座っているのが、モエ」
てえか、馴れ馴れしく、くん付けすんな。
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