コーヒーカップ

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この分だと思ってたより、早く乗れそうだ。 しっかし、男3人で、コーヒーカップやメリーゴーランドとは、ちと場違いな気もするが、こればかりは乗ってみねーと解んねーな。 と、列の前方に、さっきのナナミとかいう女3人を見つける。 向こうの連中は、まだコッチに気付いてなさそうだが、乗るカップの位置に寄っては気付かれちまうかもな。 「鈴木、山村。さっきの女どもがいるぜ」 「本当ですね。まあ、余り気にしないで乗りましょう」 「僕、エリちゃんに又、抱きつかれちゃうのかな…」 山村が不安そうな声を出した。 女に抱きつかれて、喜ぶどころか、怯えた声色になるとは…。 どうやら、山村の中ではジェットコースターより、トラウマになっているらしい。 と、俺等が少しずつ前に進むと、当然ナナミ達も前に進んで…。 「次の方たちは、ここまでです。後の方たちは恐れ入りますが、もう少々お待ちください」 丁度、俺等の後ろで定員オーバーになったらしい。 スタッフらしき男に、「こちらのカップへ、どうぞー」と案内される。 俺等は言われるがまま、カップの中に座った。
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