コーヒーカップ

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そう言うと、俺はカップを猛スピードで回し始めた。 スピードが上がるにつれて、周りの景色も見えなくなる。 「うわあああああああああああああああああああ!!」 山村が本日2度目の悲鳴を上げた。 「せ、千夜くん!目が回ります!!」 鈴木も今度は、山村の心配をする余裕がないのか、うわずった声で叫んだ。 「オラオラオラオラアー!女共、俺等の事、嘗めてんじゃねーぞ!」 俺だけが強靭な三半規管で、鈴木と山村には構わずにカップを回し続ける。 動体視力が追いつかなくて、ナナミ等の反応が見れないのが残念だ。 だが、きっと驚いているにチゲーねー。 そうこうグルグル回り続けること数分。 俺等の順番が終わったのか、カップが自動的にスピードを落とし、そして、止まった。 「どうだ?!」 鈴木と山村がグッタリしてるのにも構わずに俺はナナミ等の乗ってたカップの方を向く。 「なんなの、あれ…」 「ムキになってるとしか思えない…」 「リョウちゃーん!大丈夫ー?」 女共は、驚くというより、ドン引きしてた。 ちと、俺、幼稚過ぎたか? ナナミ等が他のカップの連中と去っていく。
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