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「言いましたね?2学期からの千夜くんが、楽しみです」
やべーな…鈴木の記憶が消せるなら、今すぐにでも消してー位だ。
「いや、言ったと言うより、言わされたんだよ、俺は」
「でも保ー、鈴木くんの言う通りにした方が先生たちに怒られないで済むんじゃない?」
「たってなあ…他は全部なんとかするとして、タバコと女遊びだけはやめられねー」
「これを機に禁煙と、女性遊びは卒業されたら如何ですか?」
…ダメだ。
なんとか説き伏せようとしても、頭の回転が早い鈴木には敵わねー。
女に起こしてもらうことで遅刻しない日だってあるのによ。
と、列が進んで、俺等の番になった。
2学期云々は置いといて、今は鈴木に言われた通り、楽しむ事にするか。
と、鈴木と俺が馬に乗った時だった。
「足が…足が届かないよう」
振り返ってみると、山村が馬に跨ろうとして足が短いせいか、馬に乗れねーみてーだ。
「山村、馬以外にも低い乗り物在るだろ」
「やだ。保と同じものに乗りたい」
ごねる山村の元に係員がやって来た。
「はい、僕ー。両手でしっかりここを握っててね。…よいしょっと!」
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