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何周かして、メリーゴーランドが止まった。
「楽しかったですね」
鈴木は満足気だ。
「保ー♡僕達、両想いだったんだねー♡」
山村は嬉しそうに俺の腕を組むが、俺はその手を振り払った。
「勘違いするな、山村。鈴木が楽しめつったから、あんたの冗談に乗ってやっただけだ」
「だからって動いてる乗り物から立ち上がる人が居ますか!危なっかしいです」
「僕の愛は、いつも本気だよ!」
鈴木の言う通りにしようと思っただけなのに何故ステレオで責められなきゃならねーんだ?
「じゃあ、どうすりゃあ良かったんだよ?」
「馬に乗りながら、乗馬気分を味わったり…あんな危険な事しなくても楽しめた筈です」
乗馬気分、ねえ…。
余りピンと来ねーが、まあ終わったことを、いつまでも考えてても仕方ねー。
「それより、もうじき夕方だな。最後はどこ行く?」
「それより、というのが引っ掛かりますが、最後はシンデレ○城で良いんじゃないですか?」
「あ!僕も行きたい!」
それこそカップルがワンサカ居そうだが、俺もシンデレ○城には興味が有った。
鈴木と山村も興味が有ったのは、意外だったが。
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