ニューアトラクション

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ニューアトラクション

高2の夏休みの事だった。 俺、千夜保は、友人の鈴木航と山村凌と共に遊園地へ来ていた。 女とデートで何回か来た事はあるが、男ばかりで遊園地へ来た訳は…。 「ニューアトラクションだと?」 俺はある日の夜、鈴木から、グループ通話を持ち掛けられた。 何かと応じてみたら、山村が遊園地に出来た、近未来型戦闘もののアトラクションに3人で行こうという話だった。 『最後まで生き延びたら、景品も出るんだよ!保ー、行こうよう』 「やなこった」 ビーム銃を武器に、黒いセンサーを肩から前身に被せられて、敵にセンサーの中心部を撃たれたら即終了。 俺の応えも即終了。 …した筈だった。 『千夜くん、柱の陰等に隠れながら、相手チームの方達と対戦するみたいですよ』 鈴木が乗り気なのは意外だ。 「だったら、2人で行ってくれば良いだろ」 『1チーム、3人って決まってるの!それに僕と鈴木くんだけじゃ生き延びられる自信ないもん…』 「で、俺を利用しようという訳か。良い度胸してんな」 まあ、殴り合い以外の戦闘も嫌いじゃねーが。 『千夜くん…済みません。山村くんの為にも一緒に遊んであげませんか?』
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