序章 その日々が、光だった。

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序章 その日々が、光だった。

   (おれ)孤独(こどく)だった。  ずっと(ひと)り、彷徨(さまよ)い続けた。力の(あつか)い方も、何も知らずに。  死にはしなかった。それが俺の生まれ持った力だったからだ。  それでも、俺の(そば)には、(だれ)も居なかった。力を(ふる)えば人は(おそ)れる。  (おさな)い俺の心は徐々(じょじょ)(すさ)んでいった。  なのに、──突然(とつぜん)光が(おとず)れる。  あんたが、俺の光だった。 『うん。じゃ、(きよ)一緒(いっしょ)に行こう』  そう言って差し出された手が、温かかったんだ。  
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