5人が本棚に入れています
本棚に追加
家へ招き入れられ、レッドさん(仮?)に案内されるまま後ろをついていく。
「なんで事前に教えてくれなかったの?」
「その方がおもしろ……いや、サプライズになるかと思って」
階段を上りながら詰め寄ると、兄はニヤついた顔を隠しもせずに言い直した。
「おもしろいって言っちゃってるじゃん!」
「あはは。ニコちゃんは元気だね」
振り返ったレッドさん(仮?)が楽しそうに笑う。
……本当に本人なんだよね?
ふたりしてからかってるわけじゃないよね?
展開が急すぎて、まだ混乱している。
「どうぞ、入って」
2階へ上がり廊下を歩いて、突き当りの部屋のドアをレッドさん(仮?)が開けた。
さっきから思っていたけど、ここって高級住宅地だ。
うちの倍はあるんじゃないかと思われる戸建てに、広い庭があって。
チャラ男な上に、お金持ちのボンボンなんだ……
語彙力のない感想が浮かんできた。
「おジャマしまーす」
「し、失礼します」
軽いノリで入っていく兄に続き、おずおずと部屋へ足を踏み入れると。
「……マジか!」
驚きの光景に、私は感嘆の声を上げた。
12畳はありそうな広い部屋と、ゲーミングPCが2台も……!
それぞれに、モニター・キーボード・マウス・ヘッドホン・ゲーミングチェア……その他諸々付属だ。
最初のコメントを投稿しよう!