二人の友達

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「まず、どこから乗るかが迷いどころだよな……」  南は遊園地のマップをまじまじと見る。 「最初だから待ち時間が少なめのやつとかかな?」  私は二人に提案してみる。 「うちはここに乗りたいんだけど……どうかな?」  美優は空中ブランコを指さす。 「あっー、空中ブランコ乗ってみたかったんだよな」 「乗ってみたことないけど、面白いかも! 乗ろうよ!」 「それじゃ、決まりだね」  私と南が空中ブランコに興味を示すと、美優はニコッと笑った。  そのあと、いろんな乗り物に乗った後にお昼を食べていつしか二時になりかかっていた。 「これからどうしよっかな、美優の行きたいって言ってたジェットコースター以外は一通り言ったつもりだが」 「えー! うちはやっぱりジェットコースターがいいよ!」 「えっ……、まだちょっと……」  美優の提案に南は抵抗があるようだ。 「今日は結構、混んでるからジェットコースターの待ち時間がすごいと思うよ!」 「ちょっと、心の準備っていうのがあるだろ?」 「ちょっと二人とも落ち着いて……!」  美優が意見を出して、南が反対して、私が二人を止める。 「それじゃ、ジェットコースターがかなり待ちそうなら先に並ばない?」 「……わかった」  美優の数々の提案に観念したのか南はその条件をのんだ。  ジェットコースターの場所に行ってみると、多くの人が並んでいる。  待ち時間は――二時間待ち⁉  予想以上に人気なんだね……。 「に、二時間⁉ わかった、二時間をジェットコースターのために使おうか」 「本当⁉ ありがとう!」  美優は嬉しさを爆発させたのかその場でぴょんぴょんと飛びはねた。 「よかったね、美優」  私は美優に向けて、ニコッと笑った。  そして、二人はスマホをいじり始める。  私はその場でふと考え事をしながら時間をつぶしていた。
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