エピソード1

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HRが終わり、綾瀬と別れて寮へ向かう。 全寮制だからな。この学校も例に漏れず二人部屋だ。 同じ学年の人が同室になるらしい。 あー、緊張してきた。 同室がとんでもない奴だったらどうしよう。 ━━綾瀬レベルの優しさは望まないからせめて普通であってくれ。 そう願いながら恐る恐るドアを開けて部屋に入る。 「こ、こんにちはー」 ガタガタッと音がして、慌てた様子でイケメンが近づいてくる。 「あっ君が俺の同室?」 モブは普通顔のはずなのに、俺と関わるやつがイケメンなのはなんなんだろうな。 「そうです。市川です」 「ふふっ何で敬語なんだよ。同学年なんだからタメでいいよ」 と言う俺の同室者。優しそうな奴で良かった。 ちょっと綾瀬っぽいかもしれない。 「悪い、俺今めっちゃ緊張してる」 「あーだよね。俺イケメンだからね」 多分俺、今すごい変な顔してると思う。 一瞬、綾瀬と同じ人種かとか思った俺に言いたい。 前言撤回。 ただのナルシストでしたコイツ。 でも、イケメンなのは本当だからムカつくわ。 「なに?そんなに見て、俺に見惚れちゃった?」 何だコイツ、ため息出そう。
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