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「いやあもう本当にびっくりしたあ。まさか8年もいなかったなんてねえ。それにしても、みな君は本当にイケメンになったね!なんていうかすごいシュッとしたし。眼鏡はコンタクト?」
「いや。兄貴、お前な…。もうちょい、動じろよ。俺のこととか、いいから。他に、聞くことあるだろ」
「いやいやいや、本当に格好よくなったもん。こう…身体もシュッとして。なんか、スポーツでもやってるの?まだ、サッカーは続けてるの?」
「まあまあ、たつみ。そう質問ばかりだと、みなとが困るじゃないか。みなとは今、高校でサッカー部のレギュラーをしているよ。宝門学園高等学校の、二年生だ」
「ホモ学に!?県内一の進学校じゃん。みな君、すっごい頑張ったんだねえ。よーし今日はお兄ちゃんが腕によりをかけて、お赤飯炊いちゃうぞ!」
「一年以上前のお祝いとか、いらねえ。それより、お前は腹空いてないのかよ」
「これみなと、兄に向かってお前とは何だね。しかし確か、8年前は晩ごはんの用意を残していなくなったのだね。さぞお腹も空いていよう。よし、今日は寿司でも取るか」
「そうなんだ。わーいみんなでお寿司、嬉しいな!」
と言って母屋に帰って、わが家の惨状を目のあたりにしました。
「お父さん…みな君…何、このゴミ溜めみたいな家は」
「これかね。いやあ、ははは。お前がいなくなってから家事をする人がいなくて。お母さんは本格的に体調壊して実家に帰るし、お手伝いさんは居つかないし、琴音さんがたまに来るくらいでね」
「はははじゃないです!ああもう廊下や居間はなんとかするからお父さんは書斎を片付けて!みな君も!この部屋足の踏み場もないじゃん!今週中に片付けないと、お兄ちゃんが全部捨てますからね!」
「あーっ兄貴勝手に人の部屋入んな!」
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