プロローグ

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プロローグ

 婚活パーティーや個別相談と本業に忙殺される毎日に自身の恋愛なんて最近は考える暇もない二人。 雑賀 直哉は図面を引きながら最近依頼された店舗設計の締め切りに追われていた。 長谷川桃花もまた事務処理をしながら婚活パーティーの会場の設定に頭を悩ませる日々だったが本来の大元の服部安奈が義弟を紹介して来た事で会場には事欠かなくなったが、直哉の設計の仕事が忙しくなるのは計算外だった。 「もう~凄いこだわり強すぎなのよ!あのイケメン社長!。」 文句を言いながらも直哉は幾つかイメージしながら図面をひくが中々OKがもらえないらしい。 「直君がイケメンというくらいその社長イケメンなの?」 「ええ、凄いわよ!」 ホラっと飲食業界誌を指さしてその特集ページにその社長は長い足をくみ俳優真っ青のイケメンで近年急成長している会社の社長だというのだからイケメン好きの桃花も食い入るように紙面を見る。 「凄ーい!俳優よりイケメンでお金持ちなんてずるい~。」 「でしょ?最近結婚したらしいけれどね。」 「だよね~独身な訳ないよね。」 でもこんな容姿の男性と一緒に歩くのも一苦労だろうなと桃花は思うし女が群がるだろうから浮気したり愛人がいたりしそうと思いながら見ていると意外な事を直哉は溜息をつきながらい言った。 「しかもね、一条社長って愛妻家なのよ!溺愛してるの!」 「なにそれ。」 奥さんは、設計の勉強中で直哉もあった事があるが美人というより可愛いといった感じの人だという。 「打ち合わせとかで会うかも知れないけれど・・一途なイケメンもこの世にいたのねって感じの人だわ。今回は服部省吾さんが来ると思うけれど彼は落ち着いた人で今はフリーらしいわよ。」 「直ちゃんでもさ今は、仕事が忙しすぎて自分の恋愛なんてどうでもいい感じになってるんだけど?」 「だよね・・さあ。打ち合わせに行きましょうか。」 「そうだね。」 二人は、来月の婚活パーティーの為の会場視察を兼ねて服部省吾と会う約束をしていたのだった。 直哉は書き上がった図面をクルクルっと巻いて専用の入れ物に入れて、社長に見せるらしい。 場所は、イタリアンレストランなのに和風の建物でかなり人気でオープンして数か月で予約がとりにくい店として有名な店、ミーハー桃花は少し視察を楽しみにしていた。
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