1章

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 体育の先生は終始怒鳴ってて偉そう、校長先生はそれを助長するかのような存在。  動きがキビキビしてなかったら、返事が小さかったらとなにかにつけて怒鳴る。  そして暴力か連帯責任で体育館の中を走り回る。  午前中はなんとか持ちこたえることができた。  真凜は体を動かすことが好きで、小・中とバレーボールをやっていた。  他の教科は普通だが、体育の成績だけはずっとよかった。  体力自慢の真凜でも長時間緊張感を強いられるような研修は初めてだった。  集団行動も中学の授業でやったが、怒鳴られたり、連帯責任を強いられるような事はなかった。  一方千夏は子供の頃から喘息持ちで激しい運動を控えるように医者から言われている。  担任も知っているし、体育の先生に話しておくと言っていたが・・・・・・いざ蓋を開けてみると問答無用で走らされているではないか。  中学校からの同級生で友人である千夏がその場で言っているのに。
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