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1章
葉桜が風に揺れる音が体育館に響く。
外は爽やかに対し、体育館の中は緊張感が張り詰める。
四月の中旬、一年二組のクラスで、初めての体育の授業。
他のクラスはまだしてない。
今回は集団行動の練習。
今日は丸一日体育である。
もうすぐしたら十五時半だ。
体操服姿の生徒が三十人が、ロボットのように頭からつま先まで直立して、舞台前にいる体育教師の田丸を凝視する。
五十前で中年太りが目につく岩のようながっちりした体格。
意地汚いような顔で生徒達を睨み付ける。
休め、気をつけ、足並みを揃えて行進など田丸の号令に合わせて生徒達が動けるようになる。それも一糸乱れないように。
これを朝からひたすらしているのである。
田丸の気分次第で次に進められるか決まる。
少しでも気を抜くと田丸の怒号が轟く。
連帯責任で体育館を五周しなければならない。
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