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志村真凜は気をつけをしながらも、花粉症の症状をこらえるのに必死だった。
目はかゆい、鼻水が出そう。
昼休みに一回休憩があったので、花粉症の薬の服用と目薬を点眼した。
午後はまだ一回も休憩していない。
真凜はこらえきれず目を掻いた。
「おい、そこのお前!」
真凜は田丸に指を差されびくつく。
「今、目元触ったな! 気をつけだろ!」
「……は、はい、すみません……」
「返事がちいせぇな、態度が気に食わねぇ! こっちこい!」
呼ばれた真凜は恐る恐る田丸の所に行く。
田丸は真凜の首を締めて「お前らが直立している間に、こいつは気が緩んで目元を触った! 足引っ張りやがって!」とみんなの前で罵倒する。
田丸は体格がいい上、力もかなりある。
真凜は痛みをこらえるのに必死で歯を食いしばらせていた。
「お前列にもどれ! これから全員で体育館五周だ! そこのお前もだ!」
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