元カレと略奪女に天罰が下った時

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元カレと略奪女に天罰が下った時

久雄と三千代が雪菜に執着するのは もはや尋常ではなかった。 彰と結婚してからも久雄と三千代は 雪菜に付きまとっていた。 とくに三千代は久雄の関係がバレてから 大学を退学させられた。 雪菜に敵意を持ってから久雄を奪って 優位に立とうとしたのが運の尽きだった。 「あんたのせいで大学を辞めさせられた! あの女にお金を払う羽目になった!」 三千代は久雄のことで雪菜に慰謝料を 払うことに納得できなかった。 久雄は三千代と一緒に社会的制裁を受けて 定職に就くこともできなくなった。 三千代は看護師になるために 看護大学に通っていたのだが、 久雄との不貞行為で 大学を退学させられた。 結局、夢を潰える結果となったのは 自業自得となったのは言うまでもない。 その後、久雄と一緒に暮らしていたが 事件のあった古市店以外ならバレないと 思ったのだろうか彰のいる松原店に 二人は面接を受けたが不採用となった。 それからも雪菜の身辺を調べて 雪菜を苦しめようとした久雄と三千代は 警察から逮捕された。 逮捕された久雄と三千代は、 これまでの接見禁止を破ったことを含めて 実刑が下され塀の中での就職が決まった。 三千代は雪菜の仕事に嫉妬して 彼氏だった久雄を略奪することを 軽い気持ちで考えていた。 しかし、その代償が慰謝料と 社会的制裁であった。 「あんたに出会ってなければ あたしは看護師になっていた」 「オレだっておまえに会わなければ あいつと幸せに暮らしていたんだ」 「あの女に慰謝料と入院費を 請求されたから大学に行けなくなった」 雪菜への逆恨みがストーカーとなった 久雄と三千代は、警察への連行となった。 「これで雪菜を苦しめる輩を排除できた」 「彰、守ってくれてありがとう」 「妻を守るのは夫として当然のことだ。 あの後、警察が話したんだが…」 逮捕後の久雄と三千代のことを 警察から聞いた彰はこう伝えていた。 「あいつらは、おまえからの慰謝料で 仕事や大学に行けなくなったことを 逆恨みしていたそうだよ。 おまえが事件がなかったように 過ごしているのが許せなかったらしい。 自己中のヤツは脳内お花畑というが、 まったくそのとおりだな」 久雄と三千代は警察の取り調べで 雪菜が婚約破談として二人に 慰謝料と病院の治療費、 式場のキャンセル料を 負担させたことで家族から勘当されて 路頭に迷うことになったのを 逆恨みしていたという。 「あいつらは、遠方の刑務所に入れて オレたちとは関わらせないと言っていた。 ちなみにヤツらの収監される刑務所は 飛行機でしか通えない距離らしいよ」 ちなみに久雄と三千代が収監された刑務所は 北海道の獄寒と言われる土地らしい。 そこは携帯の電波が届かない過疎地で なおかつ電車とバスが通ってないらしい。 二人にはお似合いの地獄になった。 今は獄寒の刑務所で他の仲間から 厳しい掟を受けているだろう。 これからは雪菜が彰と幸せになることを 願ってやまなかった。
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