元カレと略奪女の呪縛が解けた時

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元カレと略奪女の呪縛が解けた時

獄寒の刑務所から刑期を終えた 久雄と三千代は故郷に帰ってきた。 この時、雪菜は彰と一緒に 亡き祖父母の法事で両親と 子供たちと一緒に故郷に来ていた。 ある日、雪菜と彰は子供たちを両親に預けて 二人で出かけようとしていた。 そんな時だった。 電車に乗るために駅に向かっていた時に 久雄と三千代が雪菜と彰の行く手を 阻もうとしたのだ。 三千代は雪菜にむかってこう言った。 「あんただけが幸せになってズルい!」 しかし、雪菜は動じなかった。 雪菜は久雄と三千代を無視して 彰と一緒に駅に向かって歩こうとした。 「私たち、急いでいますので」 そう言って立ち去った雪菜に 三千代は大きな声で喚き出していた。 この後の話だが結論から言うと 久雄と三千代は、接見禁止令ならびに 当時の弁護士から違約金を請求された。 当時の探偵から依頼した証拠を 保管していたのが功を奏していた。 「これまで警察に突き出してきたが、 最後の切り札として持っておけ。 いつか役に立つ時が来るから捨てるな」 彰からの言うとおりにしたことで、 久雄と三千代は違約金を払うことになった。 そのことで二人は日雇いの仕事をして 食い繋ぐ生活を余儀なくされたという。 極貧の生活を余儀なくされた二人には 最高の天罰になっただろう。 「彰のおかげで元カレと略奪女を 成敗することができた。本当にありがとう」 「オレは何もしていないよ。 強いて言えば天罰が下ったと思っている」 「彰だけでなく桂子にも助けられたわ」 「それは、おまえを助けようと周りが 働きかけた結果でおこったことだ。 もう呪縛から解き放たれたんだ。 これからは信じる道を歩いていこう。 オレはおまえと子供たちと 寄り添って生きていく」 「彰、ありがとう」 久雄と三千代という呪縛から 解き放たれた雪菜は、 彰と子供たちと共に生きていくことを 改めて決意をしたのだった。
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