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社会的制裁を下された時
雪菜が自殺未遂をしたことは
仕事先で大騒ぎになった。
「信じられない」
「二股だって最低」
「婚約しているのに浮気かよ」
「あいつ、終わったな」
久雄は店内で仕事をしていたので
仲間のヒソヒソ話が否応にも入った。
仕事が終わった久雄は休憩室で
店長から雪菜が自殺をしたことを知った。
「社内風紀を乱したことは
見逃すわけにはいかない。
さっき本社からの連絡があって
キミは懲戒解雇と決定になった。
よって、この後のことは
当人同士で解決してほしい」
久雄は突然の解雇通告に驚いた。
これまで女性と付き合うのを
ステータスに思っていただけに
天罰が下ったことにショックを受けていた。
その後のことだが、久雄は
雪菜の入院している病院を訪ねたが、
雪菜の両親から見舞いを断られていた。
そして、三千代は久雄との関係を
店と大学に内容証明が届いたことで
バイトを辞めた上に大学を退学となった。
久雄は、懲戒解雇になったことを
三千代に会って話をした。
三千代は、久雄に
部屋の合鍵を返してもらった。
事実上の別離となった。
「あたし、大学辞めさせられて
実家に帰れって親に言われた。
あたしは大学だけでなく、
バイトも辞めさせられた。
あんたに関わったことで
私の人生メチャクチャになった」
「それは雪菜が悪いんだ。
オレのせいじゃない!」
「見苦しい言い訳しないで!
私は雪菜さんの入院費を払うことになった。
両親がお金を立て替える代わりに
実家で家業を手伝えと言われた。
あんたは疫病神だよ!
二度と私の前に現れないで!」
久雄は、雪菜にも三千代にも
別離を言い渡されてしまった。
雪菜は、久雄に会うことなく
入院生活を送った。
入院期間中は、雪菜の両親が
雪菜を看病していた。
部屋の隣である誠司と理恵が
毎日のように病室に来てくれた。
「誠司さん、理恵ちゃん、
いつもありがとう」
「雪菜さんが元気になってよかった。
退院したら修羅場になるからね」
この時の雪菜は久雄と三千代に
婚約破談となったことで
慰謝料を請求すると決めていた。
また、結婚式を控えていたので
式場のキャンセル料金も請求した。
両親からの助けを借りて
弁護士を入れて正式の書面にした。
やがて雪菜は退院をしてきたことで
久雄と三千代に制裁を加えた。
「雪菜、オレが悪かった。
二度と浮気しないから許してくれ」
「謝っても許さない。
あなたと結婚はしない!
地獄に落ちろ!」
雪菜が久雄と婚約破棄。
久雄に慰謝料を請求した。
また、久雄の両親から雪菜は
迷惑料の名目で500万円をもらった。
このことで久雄が後になって
雪菜のストーカーになっていく。
この話は次回の講釈で…。
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