10人が本棚に入れています
本棚に追加
人事異動になった時
雪菜から別離を言い渡されたことで、
久雄は雪菜から婚約破棄に伴う
慰謝料と結婚式場のキャンセル代を
一括で支払った。
そのため、久雄は借金持ちになった。
三千代は、雪菜に慰謝料と入院に伴う
治療費を負担して故郷に帰っていった。
三千代は、大学と実家に
内容証明を送ったことで大学は退学、
実家に強制送還となった。
ある日、店長から雪菜に
人事異動を言い渡した。
「柏原店がグランドオープンする。
そこでスイングマネージャーとして
仲間を引っ張ってくれないか」
「私でいいのですか?」
「キミの働きぶりを
このまま埋めるのは惜しい。
これからは、新しい店で
思い存分発揮してほしい」
「ありがとうございます」
久雄は懲戒解雇、三千代は
実家に帰ったことで、雪菜は継続して
勤務することに不安になっていた。
「この人事異動は、
誠司くんからの提案なんだ。
誠司くんは、今回のことで
一緒に赴きたいが、
自分の勤務があるので代わりに
理恵くんを雪菜くんと一緒に
赴かせてほしいと伝えてきた」
「理恵ちゃんをですか?」
「理恵くんは、スウィングマネージャーに
昇格することが決まったので、
雪菜くんと理恵くんのダッグで
新しい店を盛り立ててほしい」
「わかりました。異動をお受けします。
お心遣いありがとうございます」
雪菜は店長からの人事異動を承諾した。
そして、自宅に戻った雪菜は
隣に住んでいる誠司と理恵のところに
手土産を持って訪ねた。
「こんにちは」
「雪菜さん、こんにちは」
「これ、おみやげ」
雪菜は、応答に出た理恵に
手土産のケーキを手渡した。
「ありがとうございます。
みんなで食べましょう」
理恵は、部屋にいる誠司に
雪菜の手土産を見せていた。
「誠司さん、店長に異動を
進言してくれてありがとう。
実は、あの事件で
店で働くのはきつかったんだ」
「それはよかった。
新店舗には理恵が一緒に行きますから
雪菜さん、頑張ってください」
「ありがとう、誠司さん。
理恵ちゃん、これからもよろしくね」
「こちらこそよろしくお願いします」
こうして雪菜は理恵と共に
新しい職場に赴くことになった。
この後、雪菜は理恵と一緒に
新天地で仕事をしていくのだが、
この新天地で雪菜は新しい出会いを
迎えることになる。
それは次回の講釈で…。
最初のコメントを投稿しよう!