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「さあ、ここが私の家よ」
少女が連れてこられた家はとても質素で、良い家とは言えなかった。
だが、少女は住む家を手に入れたという事実が嬉しいらしく、子供らしい純粋無垢で、宝石の様にキラキラした瞳を大きく見開いている。
「さあ、入って」
「お、おじゃましまーす......」
「フフ、何かしこまってるの? ここはもう貴女の家も同然よ。あ、そうそう。私のことはレイって呼んでね」
「レイ? お姉さん外国の人?」
「いいえ、違うわ」
傍から見れば、二人は親子か年の離れた姉妹にでも見えるのだろう。
だが、それは大間違いだった。
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