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少女がレイと同居し始めてから数年後。
少女は現代の小学校低学年ぐらいの年齢になっていた。
「ねぇ、レイ。おやすみって言って」
夜。少女はレイにせがむ。
「どうして? 今までそんなこと言わなかったのに」
レイは少しウザったそうに、だがそれを悟らせないように訊いた。
少女が答える。
「この間ふと思ったの。レイはわたしが寝るまでずっとそばにいてくれるけど、『おやすみ』って言われたことないなって」
「......そっか。わかった。じゃあ私が言ったら、すぐに寝てくれるかしら?」
「うん! やったぁ!」
レイは少し惜しいような顔をしながら、
「オヤスミ」
と一言。
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