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記憶
ついに! まちに待った夏がきた。窓を開ければセミの大合唱。生きていく過程の音だ。セミの人生は人から見れば短い。だからといって彼らは手抜きはしない……
長い年月……。
土に潜り様々な経過を過ごす。誰しも音を上げないたくましい戦友達だ。ある者は、羽ばたいてからの事に思いをはせる。ある者は、この今の湿り気のある土中の中で思いをはせる。ある者は……
今年も美味しい!! この人物はフローズンレモネードを毎年楽しみにしている大学生の万結(まゆ)。普段飲み食いにはお金をかけないをモットーに毎日を楽しんでいる。夏はカノジョにとって特別なのだ。毎年特別な気持ちになる。花火も行ったしキャンプもした。楽しみごとは最後にとっておく派だ。
飲み干そうとしたその時!!
風が吹いた。なんて心地よい…… きっと最高の夏になる。そんな予感を感じ、ふと手にしたフローズンレモネードをみると
途端に頭が四捨五入をする。
先程の風を計算し一斉に飛び込んだ無数のセミ達……
恍惚な表情で戯れるその場所はレモネード……。
まさしく!! セミファイナル……
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